何らかのストレス因があって、気持ちやからだ、行動に症状が現れ、通常の生活が送れない程の状態に陥ったときは適応障害が疑われます。
ストレス因とは、個人的な問題(職場環境や家庭内の状況など)から災害レベルまで様々です。同じ環境下でもストレスと感じるかどうかには個人差がありますから、個人のストレスに対する感じ方やストレス耐性が適応障害の発症には大きな影響を及ぼします。ストレス因となる原因があり、そこに個人のストレス耐性、感じ方などの要因が重なって適応障害を発症するということです。
適応障害の症状としては、抑うつ気分、不安、怒り、焦りや緊張など情緒面での変化があり、不安、緊張が高まると動悸、発汗、めまいや不眠などが出現することもあります。ただし、適応障害の場合はストレス因から離れる、例えば休日などは症状が軽減し、趣味を楽しむことが出来る場合もあり、そこが症状が持続するうつ病とは違うところです。
適応障害は原因があってのことなので、その原因が取り除かれれば症状は軽快することが多いです。そのためには環境調整が必要になりますが、家族の問題など、簡単には環境を変えられないこともあります。その場合には、次のステップとして、その人の適応能力を高めることを目的に、ストレス因の受けとめ方、ストレス耐性の方にアプローチを行いますが、本人が問題に主体的に取り組むことが大切です。
不安や不眠、抑うつ気分に対して対症療法的ではありますが、薬物療法を行うこともあります。
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